2018.08.01
生と死のフォーラム 第204回 排除ではなく包摂を、壁ではなく橋を ~「同」から「和」への転換を求めて~
生と死のフォーラム 第204回
2018年9月5日(水)
排除ではなく包摂を、壁ではなく橋を
~「同」から「和」への転換を求めて~
カトリック渋川・沼田・中之条教会主任司祭、東京真生会館研究員
オリビエ・シェガレ 氏
私が50年前に来日した時、若者や知識人の間では「同」の発想からの解放を訴え、「差異」の思想を主張する「現代思想」が盛り上がっていました。ですが、この思想は希望のない虚無主義にたどり着いたためか、今は特に若者の上に影響が薄くなってきた気がします。
しかし、世界は今、民族や宗教アイデンティティの誇張と、それに伴う移民の締め出しや国境の閉鎖などといった、いわゆる「同」の発想が欧米を中心に再び見え始め、世界の平和を脅かしています。向かい合い、対話することを諦めて「同」の発想に逃げるのは、日本を含めて世界のどの国や宗教のリーダーには誘惑であり、排除や不寛容につながるものです。
今日こそ、日本の宗教に大きなインパクトがあった「和」の思想を再発見し、その普遍的な可能性を探るときです。「排除ではなく包摂を、壁ではなく橋を」です。人類一致の課題を共に考えたいと思います。
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